2005-10-01から1ヶ月間の記事一覧

[文学フリマ] アキバッパラブンガクスタイル (2)

新宿でなく、秋葉原だった。アキハバラクロスフィールドが、再開発事業の正式名称である。 明治二三年がどれだけ遠くなったとしても、「秋葉原」は「あきばっぱら」と読むのではないか。分裂騒動以前の『コンプティーク』は頑なにアキバと呼んでいたように思…

[文学フリマ] アキバッパラブンガクスタイル (1)

一枚の写真がある。 横断幕に、こう書かれている。 「この場所は、歩行者の皆さんが通行する道路(交通広場)です。通行の障害となる ライブ演奏・物品の販売等は一切禁止します。 千代田区 万世橋警察署 東京都第二区画整理事務所」

[文学フリマ] HIMOTE, FUCK YEAH!

新宿にいます。 新宿で、朝まで呑んでいます。 「本当の非モテの話をしよう」 そんなことをのたまいながら、カラオケ屋でビールを呑んでいます。 言葉にしようとした瞬間にこぼれおちていくものに怯えながら。

[文学フリマ] メンヘルにならないための一箇条

文章を書くために、ぼく自身の一族の歴史を思い出さなければなりませんでした。酒を呑みながらそんなことをしたら、悪い旅が遅いかかってくることは明々白々です。田舎の因襲。痴呆の老人。キッチンテーブルの上のDSM-IV。狐つきの少女。黒色火薬。本棚に並…

[文学フリマ] 笑ってもいいよ。と続けてあげるには、ぼくたちにはジェントルが足りない

誰が言ったかは覚えていない。 誰かが言った。 誰もが言った。 「彼が帰ってきます」 その科白を言うために、わざわざルービックキューブを買った。 「彼が帰ってきます」 ぼくたちは滝本竜彦を特集する冊子を作り、そ奴が来るのを待った。倒産する前の青山…

[文学フリマ] これはやっぱり運命だと思う。

そ奴が失踪して、いくつかの春が来て、いくつもの秋が去った。ぼくはオトナになることに失敗しつづけ、ずるずると大学に居残っていた。魔術的なX端末は駆逐され、ピカレスクなiMacがやってきた。女にふられたぼくは腹いせにアップルユーザになり、PowerBook…

[文学フリマ] あたしは運命とか、 かなり信じちゃうたちだから、

ぼくはそ奴と、いろんな話をした。 少女マンガの話だったり、音楽の話だったり、ゲームの話だったり、化粧の話だったり、芝居の話だったりした。レッテルが貼られるよりも早く、向こう側にたどりつけると信じていた。 そして唐突に、二十世紀が終わった。 ぼ…

[文学フリマ] ねぇ、ナナ。あたしたちの出会いを覚えてる?

あの魔術的なX端末の前、文学部のギャルが彼氏からのエレクトロニックメールに涙ぐんでいた時代、ぼくはそ奴の噂を風に聴いた。インターネットなんて、予兆を孕んだモザイクのなかにだけ見つけられた時代、ニートも非モテもメンヘルも、まだ言葉さえ生まれて…

[文学フリマ] あのころのぼくたちが憎んでやまなかった何者かに、ぼくたちがなってしまったとしても

週末は、始末書を書いていました。私もすこしは社会(化された)人なので、不始末には始末をつけなければならないのです。書き上げたそれを見て、哥貴分は言いました。 「おまえさん、プロジェクトXのシナリオを書いているつもりかい?」 私は元来、文体の使…

[文学フリマ] ゲバルト文庫

先日、私の個人Wikiのほうに、「我こそはと思わんひとは、今からでも、執筆しませんか? 企画の詳細は、はてな日記に載せていきます」と書きました。新月お茶の会は、前言をひるがえしません。あなたがたは皆(2chのウォッチ板の住人の皆さんも、もし望むな…

[文学フリマ] マーケティングなんざ、後ろ足で砂をひっかけてやれ

文学フリマ公式ページのサークルカタログにも掲載されていますが、企画段階の特集タイトルは、「もうニートとつき合うしかない?」でした。暫定的なタイトルですが、今も変わっていません。このタイトルは、雑誌『ダ・ヴィンチ』2005年2月号の特集「もうオタ…

[文学フリマ] ぼくたちは戻ってきた。

新月お茶の会は、今年も文学フリマに出店します。はてな日記を使って、お知らせ等をしていきたいと思います。新月お茶の会は、第一回から文学フリマに参加していますが、毎年、皆様のご好評をいただき、感謝の念にたえません。また、恒例の文学フリマに合わ…