あるいは、ゲバ文字フォントがどのように作られ、どのように受容されているかについて述べよう。ゲバ文字フォントは共産趣味者によって制作され、配布された。オリジナルの配布ページはUG系(アンダーグラウンドの略だ)に存在していた。ある種の事情により同志作者が配布ページを閉鎖した後、himote.orgに配布ページが移り、今に至る。今に至り、2ちゃんねるやblogからしばしばリンクが張られるようになった。彼らの受容の仕方は、まったくサブカルだ。リンクを張るものたちに、同志作者が抱えこんだ怨念は(そして俺が感応した怨念は)もはや届いていない。なぜ「ラブひな有理」とゲバ文字フォントで書かなければならなかったのか、彼らには理解できないのだろう。