死んでいったものたちに。

通夜で、葬儀で、涙を流したことはない。けれども、俺の涙腺もいつか涙を流すようになるのだろうか。それでも、噛みしめた奥歯にいつか馴れていくのだろうか。同級生がまたひとり、死んだ。友達が死ななかった季節を失って、もうどれくらい経っただろう。題名すら忘られた歌を、俺は低く唄った。