2004-04-04から1日間の記事一覧

こごえる指先で傘の柄をにぎりしめた。くわえた煙草の先の灰がいつしか長くなり、風に吹かれて川面に落ちた。花びらは、もうすべて流されてしまっていた。昨日の夜は、水面が桜色に染めあげられていたというのに。水にたゆたい流される桜の花はいったいどこ…

珈琲が切れたら、紅茶を飲むことにしている。珈琲欠乏症にかかった躰が悲鳴をあげるようになってようやく、珈琲を購入するためにでかける。ときどきそういうことをしないと、自分がなにに依存して生きているかが判らなくなる。だからぼくは、紅茶とブランデ…

曙光はいまだ遠く、幾重にも反射した街燈に薄暗い部屋。ぼくはローズマリーのキャンドルに火をつける。服のすそがかすかにマウスに触れると、沈黙していた PowerBook G4 がかすかにうなりをあげて動きはじめる。iCal を確認するまでもなかった。ひさしぶりの…