机の入ってない仕事場で夜、カーペットにあぐら座り、液晶ディスプレイに流れていく文字を眺めつづけた。同僚は、断線してんじゃねえの、とつぶやいた。油断すると落ちてくるまぶたを持ちあげながら、まじかよ、とつぶやき、床に大の字になった。コートを引っぱりよせ、携帯電話のアラームを三時間後にセットした。同僚は部屋の電気を消した。意識がとぎれる瞬間、もう三晩、帰っていないことに気づいた。