『滝本竜彦が漂着する場所』ノート
話したこと。
努力すれば彼女ができるなんて判っていた。だけど、努力できないんだ。なんで、努力しないんだ、と問われたって、できないもんはできないんだ。なんで判ってくれないんだ。
その叫びを、社会の論理は許容しない。努力しない者が手に入れられないのは当然の論理だから。だけど、叫びに感応した者たちがいて、彼らは滝本竜彦を愛した。
話したこと。
成長しなかった者の非物語。非ビルドゥングス・ロマンとしての小説(ライトノベルと呼ぶべきかどうかはしらない)。成長しなければならない、と、社会は抑圧する。抑圧に対して内圧を高める行為としてのひきこもり(口からでまかせ)。話はどうどうめぐり。だけど、できないんだ。成長したいのに、成長できないんだ。どうしようもないんだ。
話したこと。
丹念に読み返す。頭を抱える。自分語り。