「じゃあ、おまえの文章は、新聞と同じくらいに読むひとに開かれているのか?」と問われて、もちろん、そんなわけはなかった。指向したことすらない。否、おもいっきり逆方向に突っ走っている。伝えるための言葉を伝えるのなんて、本業だけで充分だ。だから、裏切っていくための言葉を重ね、届かないように注意して、俺は言葉を書き連ねていく。

だけど、それはそれをかっこいいと思っているからじゃないんだぜ。