ポストモダ〜ンな建築の中二階の喫煙所で、ジッポーを閃かせる。メッキの剥げたオイルライターは、サタデーナイトスペッシァルとどれほども違わなかった。あいかわらずのメンソール煙草をくわえ、ガラスに映りこんだ己の顔を眺める。天井の照明が黒く影を落としていた。ぼやけた全体に眼だけが鋭かったのは、ポストモダ〜ンのせいに違いない。