なんで信じられないんだろう、と、ぼくたちは何度も何度も問いかけたはずだ。ぼくからきみに、きみからぼくに、そして、ぼくからぼくに。信じられないのは裏切られたからじゃない。初手から信じてやしなかった。信じてやしなかったから、裏切られていった。

世の中には、無自覚に信じることができる人間がいる。おそろしいことに、世の中の大半の人間たちは、そうすることができる。それはスキルでないために、なおさらタチが悪い。